2011/08/10
京都五山送り火
昨日(8月9日)仕事を終えて、とある会合に参加するため夕方6時30分頃軽い食事を摂るため一軒の
食堂に入った。その店にはテレビが置かれ夕方のニュース番組が流れていた。その内容は・・・・。
『津波で流失した岩手県陸前高田市の高田松原の松を京都の「五山送り火」(16日)のまきにする
計画が放射能汚染を懸念する声を受けて中止された』、というものでした。
思わず箸をとめ、「なんてことを」、と絶句しました。
なんと残酷な決定をしたのか。
情報を得るための時間がなく、沸々とした
気持ちで1日を終えました。
日にちが変わって、朝刊を読むと1面に-----
「京都五山送り火」(16日)を運営する
京都五山送り火連合会は、大文字以外の4山で
岩手県陸前高田市の松で作った薪500本を
16日の送り火で燃やすことを決め、京都市は
10日、受け入れの準備を本格化させた。
京都市によると、中止決定以来、市役所に約250件の
電話やメールがあり、大半が中止を批判する声だったという。
陸前高田市で、震災遺族らのメッセージを記したまき333本を精霊の「迎え火」として燃やした
「大文字保存会」(京都市)の松原公太郎理事長は「ご容赦ください」と頭を下げた。
保存会は遺族らのメッセージを写真に撮り、後日、別の護摩木に書き写して「送り火」で使用するという。
別の護摩木に書き写して、果たして遺族の思いが本当に伝わるのだろうか?
計画が報道された6月末以降、京都市に少なくとも40件程度「放射能汚染された灰が飛ぶのでは」
など不安を訴える電話があり、関係者の自宅にも抗議の電話があった。
保存会は薪のかけらを取り寄せ、民間会社に依頼してセシウムとヨウ素の検査をしたが何も検出
されなかった。まきの使用を巡って理事会でも意見が割れたが、「不安は完全に拭えない」と中止を
決断したという。 そんなあほな。
科学的な検査をして何も無いのなら、毅然として不安の声を振り払い実行すべきだったのでは。
風評被害は関西の地で絶対に出してはいけないと思う。被災地から遠く離れ、普通の暮らしが
できている関西人の使命とも思う。
発案者の九州在住の藤原さんは、「不安に思う人がいるのなら押し通すことはない。保存会が
現地で(当初の計画から)形を変えて亡くなった人や遺族らの思いに応えているのは、誠意の表れで
感謝している」と話す。
当該地域の方ではないからご遠慮された大人の意見だと思います。
一方、京都市によると、「送り火は死者を鎮魂する場で被災者の思いに応えられる場。
『いちげんさんお断り』のようで、京都市民として恥ずかしい」「陸前高田市は原発から離れているのに、
被災地の思いを届けようとする真摯(しんし)な取り組みをなぜ中止するのか」などの意見が寄せられて
いるという。 よくぞおっしゃってくれた!
たった一夜にして、間違った判断を翻させた京都市民の皆様に、こころから敬意を払います。